「血圧が高いですね。」といわれたことはありませんか?
- 2024年4月1日
- 生活習慣病
皆さんは、病院やクリニックで医師や看護師から「血圧が高いですね。」といわれたご経験はありますか?
一般的には、家庭で測定した血圧が135/85mmHg以上、診察室で測定した血圧が140/90mmHg以上を高血圧といいます。
診察室は緊張する方も多いため、ご自宅で測定した“家庭血圧”が大切です。
血圧は高くても自覚症状のないことが多く、気づかないうちに血管や心臓、腎臓に負担をかけ、動脈硬化を進め、狭心症や心筋梗塞、心不全や脳卒中、大動脈瘤、慢性腎臓病など様々な病気の原因となっています。
高血圧の人は国内で4300万人にのぼるともいわれ、そのうち治療を受け、コントロールの良好な人は全体の30%未満であり、残り70%の人はコントロール不良または未治療となっています。
高血圧のコントロールができていない場合、脳卒中を起こす確率は収縮期血圧が140mmHg以上または拡張期血圧が90mmHg以上で3.3倍と上昇します。
治療や生活習慣を改善し、収縮期血圧を10mmHg または拡張期血圧を5mmHg 低下させることにより、病気の発症リスクは心血管疾患20%、脳卒中で30~40%、全死亡で10~15%それぞれ減少することが明らかになっています。
高血圧は自覚症状のないことが多いので、まずはご自宅で血圧を測定し、ご自分の血圧を知っていただきたいです。
ご自宅での血圧が高血圧に当てはまる方は、お近くの病院やクリニックを受診しましょう。
当クリニックでは、病気の新規発症を予防し、健康寿命を延ばし、いきいきとした生活を送るお手伝いを医師および看護師・管理栄養士・理学療法士・臨床検査技師と多職種で行っていきたいと考えています。
では、ご自宅で血圧はいつ測ったらよいのでしょうか。
ぜひ朝夕、1日2回測ってください。
朝の血圧は、起床後1時間以内、排尿を済ませ休憩後に2回測定してください。遅くても朝食前には測定していただきたいです。
夕の血圧は、夕食や入浴直後は避けていただき、都合の良い時で構いません。
測定値は血圧手帳または携帯アプリなどに記録して、受診時に持参してください。家庭血圧をもとに治療方針を一緒に考えていきたいと思います。血圧計は上腕で測るタイプをお勧めしますが、ご自宅にあるものが手首で測るタイプのものであれば測定時に手首を心臓の高さにして測定ください。
毎日でなくても構いません。ご自身の体調管理のためにぜひ血圧測定・記録をしてみてくださいね。
(看護師より)