滋賀県民公開講座「人生100年時代 がんと心臓病を克服するために」にてリハビリ体操を担当しました。
- 2024年12月9日
- 心臓リハビリテーション
こんにちは。二十四節気の大雪も過ぎ、いよいよ本格的な寒さを感じるようになりました。
先月の2024年11月9日(土)に滋賀医科大学リップルテラスにて開催されました滋賀県民公開講座「人生100年時代 がんと心臓病を克服するために」にてミニレクチャーを担当したことをご報告します。
様々な媒体で広報されていたらしく、当クリニックに通われている多くの患者さんが「チラシ見たよ。」「先生頑張ってね。」とお声をかけてくださり、反響の大きさに驚きました。皆様、ありがとうございました。
まず、滋賀医科大学循環器内科教授の中川義久先生からご挨拶がありました。
続いて講演1として、大阪がん循環器病予防センター副所長・循環器病検診部長の向井幹夫先生が「腫瘍循環器学:がんと心臓の新しい関係-がん治療を受ける際に心臓の合併症から皆様を守ります-」というタイトルでご講演されました。
腫瘍循環器学のこれまでの歩み、がん治療の進歩と心毒性、などから始まり、最新の知見まで多岐にわたる詳細なお話は非常に勉強になりました。
現在、多くのがん(悪性腫瘍)が治療により数十年前と比較して死亡率の低下を認めています。
しかし、がんサバイバー(がんと診断された方、治療中、治療が終了した方など)となった方が抗がん剤などの副作用(心毒性)により心不全を合併することが分かってきたそうで、そのような患者さんが年々増加しているということでした。
5年生存率をみると、がん全体より心不全の方が低いことが分かっています。
古くから使用される抗がん剤だけでなく新しく登場した抗がん剤も、最初は“副作用が少ない”と言われていましたが数年~十数年経つとやはり副作用があることが分かってきたそうです。そのため、元の悪性腫瘍を診ている診療科と合併した心不全を診る循環器内科との連携が非常に重要になる、ということをお話しされていました。
次に講演2として、滋賀医科大学で腫瘍循環器学を専門とする循環器内科助教の塩山渉先生が「『がん患者ですが、運動したほうがいいの?しないほうがいいの?』にお答えします」というタイトルでご講演されました。
塩山医師は腫瘍循環器リハビリテーションの概要にはじまり、がんのリハビリテーションも心臓リハビリテーションも多職種で行うチーム医療であることなど、より実践的なお話をされました。
3番目に私が「リハビリ体操」というタイトルで、実際の運動の仕方や種類などを参加者の皆様と一緒に運動しながら楽しく講演させていただきました。
最後にお二人の先生と再度登壇して、質疑応答・ディスカッションを行いました。
ご質問も多く、活発で充実した質疑応答の時間となりました。
今回、私自身大変勉強させていただきました。
ご依頼いただきました関係者の皆様、貴重な機会をくださり深く感謝申し上げます。
今後とも南草津ひだまりハートクリニック、心臓リハビリテーションを何卒よろしくお願いいたします。
(理学療法士 澁川)