睡眠中に呼吸が止まっていませんか?
- 2025年10月14日
- 内科
― 睡眠時無呼吸症候群(SAS)と当院の検査について ―
こんにちは。看護師の大西です。
今日は、最近ご相談の増えている 「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」 と、当院で行っている検査についてご紹介します。
睡眠時無呼吸症候群は、英語で「Sleep Apnea Syndrome」といい、略した形でよく「SAS(サス)」と呼ばれます。
▽ 睡眠時無呼吸症候群とは?
「ちゃんと寝たはずなのに、日中眠くて仕方ない」
「朝起きたとき、頭が痛い・すっきりしない」
こんな症状がある方、もしかすると 睡眠時無呼吸症候群 かもしれません。
SASは、睡眠中に呼吸が止まる・弱くなる状態が繰り返される病気です。
その結果、体に十分な酸素が行き渡らず、深い睡眠がとれなくなってしまいます。
▽ SASが引き起こす健康リスク
SASは「いびき」や「眠気」だけの問題ではありません。
実は以下のような病気と深く関わっています:
- 高血圧(特に薬が効きにくい場合)
- 心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患
- 糖尿病やメタボリックシンドローム
「血圧がなかなか下がらない」「薬を飲んでいても改善しない」といった方は、一度SASの検査を受けてみることをおすすめします。
▽ 当院で行っている検査について
「病院での検査は大変そう…」と思っている方もご安心ください。
当院では、ご自宅でできる簡易検査を行っています。
◎ 検査の流れ
- 小型の検査機器をお渡しします(装着は簡単です)
- 2日間、普段通りに寝ていただくだけ
- 機器を返却後、当院でデータを解析
- 結果をもとに、今後の方針をご説明します
痛みもなく、入院や大がかりな準備も必要ありません。
検査の結果、さらに詳しい検査が必要な場合は?
簡易検査の結果、精密検査が必要と判断された場合には、一泊入院での精密検査(ポリソムノグラフィー)を行っている専門の医療機関をご紹介しています。
より詳しく睡眠中の状態を調べることで、確実な診断につなげていきます。
▽ 睡眠時無呼吸症候群と診断されたら?
当院では、CPAP(シーパップ)療法による治療を行っています。
◎ CPAP療法とは?
CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)は、就寝中に専用の機器で気道に空気を送り、閉塞を防ぐ治療法です。
日本では37万人以上の方が治療を受けているSASに対するスタンダードな治療法です。
寝ている間に気道が確保されることで、
- 日中の強い眠気が軽減
- 起床時の頭痛やだるさの改善
- 高血圧や生活習慣病の予防・改善効果
などが期待できます。
何より「よく眠れるようになった!」というお声を多くいただいています。
▽ まずは“気になる”の気持ちから
「最近いびきがひどいと言われる」
「寝ているときに息が止まっていると家族に言われた」
「昼間の眠気がつらい」
そんな症状がある方は、まずは検査を受けてみることが第一歩です。
放っておくと、気づかないうちに体に負担がかかってしまうこともあります。
当院では、気軽に受けられる簡易検査から、必要に応じた治療のご提案までサポートしています。
気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
睡眠の質を見直すことで、毎日の体調や生活の質(QOL)も大きく変わりますよ。