【ご案内】インフルエンザ予防接種の予約開始〜重症化予防と、受験生へ向けた「2回接種」のご提案〜

ひだまりハートクリニックでは、今シーズンのインフルエンザワクチンの接種予約を開始いたしました。
「ワクチンを打ってもインフルエンザにかかることがあるから…」と接種を迷われていませんか?
確かに、ワクチンはウイルスの感染を「完全にゼロ」にする魔法の薬ではありません。しかし、ワクチンの本当の目的は、万が一感染してしまった際の「つらい症状の緩和」と「命に関わる重症化を防ぐこと」にあります。
ご自身と大切なご家族の健康を守るため、本格的な流行が始まる前の接種をご検討ください。
今回は、ワクチンの効果や有効期間、そして受験生に推奨する「2回接種」のスケジュールについて、循環器専門医の視点から詳しく解説します。
▶︎目次
ワクチン接種が強く推奨される「3つの科学的根拠」

国内外の公的機関(WHOやCDCなど)の長年の研究により、インフルエンザワクチンには以下の確かな効果が確認されています。
1. 発症リスクの低減と、つらい症状の緩和
流行しているウイルスとワクチン株が一致した場合、受診を要するようなインフルエンザの発症リスクを約40〜60%減らすことが期待できます。また、発症してしまった場合でも、高熱や激しい関節痛といった「つらい症状」を和らげる効果があります。
2. 肺炎などの重症化・入院リスクの抑制
これがワクチンの最大のメリットです。特にご高齢の方や、糖尿病などの基礎疾患をお持ちの方において、インフルエンザをこじらせて肺炎などの合併症を起こし、入院に至るリスクを有意に低下させます。
3. 【循環器専門医より】心血管疾患リスクの軽減
近年の大規模な研究論文では、インフルエンザワクチンの接種が「心筋梗塞や脳卒中などの心血管イベントの発生リスクを下げる」ことが報告されています。インフルエンザによる全身の強い炎症は、心臓の血管(プラーク)を不安定にさせる引き金になります。当院では、心臓を守るための全身の健康管理という観点からも、ワクチン接種を強く推奨しています。
ワクチンの効果は「いつから・いつまで」続く?
インフルエンザワクチンの効果は、一度打てばひと冬中ずっと同じ強さで続くわけではありません。時間の経過とともに以下のように変化します。
- 効果が出るまで(立ち上がり):
接種してから約2週間後に、ようやく免疫(抗体)がつき始めます。 - 効果のピークと減弱:
接種後1ヶ月頃に抗体がピークに達し、一番強い予防効果を発揮します。その後、約3〜4ヶ月を経過したあたりから徐々に抗体が低下(減弱)し始めます。 - 有効期間の目安:
全体として約5ヶ月間は、一定の症状緩和・リスク軽減効果が維持されるとされています。
【重要】本番にピークを合わせる「受験生への2回接種」のご提案

通常、13歳以上の方のインフルエンザワクチン接種は「1回」が標準とされています。(※生後6ヶ月〜12歳までは、免疫をしっかりつけるために2回接種が必須です)。
しかし、ここで注意が必要なのが「ワクチンの抗体は3~4ヶ月で低下し始める」という前述の特性です。例えば、流行に備えて10月に1回目を接種した場合、1月後半〜3月の「受験本番シーズン」には、すでにワクチンの効果が落ち始めている可能性があります。
絶対に休めない日がある方へ。安心の「2回接種」スケジュールのご提案
ひだまりハートクリニックでは、この「受験期の免疫低下」をカバーするため、中学・高校・大学受験を控えた学生さんや、絶対に休めない重要なお仕事を控えている希望者の方へ、任意での「2回接種」も選択肢のひとつと考えています。
- 【1回目(10月〜11月)】:
クラス内での流行初期〜中期におけるインフルエンザの発症リスクを抑え、勉強の遅れを防ぐ。 - 【2回目(12月〜1月上旬)】:
低下し始めた免疫を再びブースト(引き上げ)させ、1〜3月の入試本番・重要シーズンに抗体のピークを合わせる。
接種スケジュールのご案内
- ■ 中学受験を控える方(13歳未満)は【2回接種】
12歳以下のお子様は、十分な免疫をつけるために「2回接種」が必須です。
1月中旬からの入試本番に効果のピークを合わせるため、【1回目を10月〜11月上旬】に、【2回目を11月下旬〜12月上旬】に完了させておくのが理想的です。 - ■ 高校・大学受験を控える方(13歳以上)の基本は【1回接種】
WHOや厚生労働省の指針に基づき、13歳以上は原則「1回」で十分な効果が得られます。
1月〜2月の本番に最も抗体が高い状態にするため、早すぎず遅すぎない【11月中旬〜12月上旬】の接種をおすすめします。 - ■ 【選択肢として】13歳以上で「2回接種」をご希望の方へ
原則は1回接種ですが、「クラスで流行が始まったので早く打ちたい、でも1〜3月の本番まで抗体の低下を防ぎたい」という強いご希望がある場合、当院では任意での「2回接種」をご選択いただくことも可能です。
(例:1回目を10月〜11月に接種し、2回目を12月〜1月上旬に接種して本番に備えるなど)。
※13歳以上の2回接種は任意(ご本人の希望)となります。試験のスケジュールやご体調に合わせて医師が最適な接種時期をアドバイスいたしますので、お気軽にご相談ください。
一番の対策は「家族全員の予防接種」
受験生本人がどれだけ気をつけていても、ご家族が外からウイルスを持ち込んでしまっては意味がありません。当院では、受験生を感染から守る最大のバリアとして、同居されているご家族全員が流行前に予防接種を受けることを強く推奨しています。
よくある質問(Q&A)
- Q1
風邪気味ですが、予防接種は受けられますか? - A. 37.5度以上の明らかな発熱がある場合は接種できません。微熱や軽い鼻水程度であれば接種可能な場合も多いですが、当日の診察で医師が判断いたします。ご不安な場合は受付や診察時にご相談ください。
- Q2
ワクチンの副反応にはどのようなものがありますか? - A. 注射した部分の赤み、腫れ、痛みが出ることがありますが、通常2〜3日で自然に治まります。また、微熱やだるさを感じることがありますが、これらも一時的なものです。万が一、症状が長引く場合は当院へご連絡ください。
- Q3
コロナワクチンとインフルエンザワクチンは同時に接種できますか? - A. はい、新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンの同時接種は、医学的に問題ないとされており可能です。ご希望の方はご予約時にお知らせください。
- Q4
妊娠中や授乳中でも接種できますか? - A. 妊娠中や授乳中の方でも、インフルエンザワクチンの接種は可能であり、むしろお母様とお子様を重症化から守るために推奨されています。ただし、念のためかかりつけの産婦人科医にも事前にご相談いただくことをおすすめします。
費用・ご予約方法について
皆様が安心して冬の健康な生活、そして大切な試験当日を迎えられるよう、
ひだまりハートクリニックのスタッフ一同しっかりサポートさせていただきます。
- 接種費用: 1回 3,500円(税込)
- 持ち物: 診察券、保険証、母子手帳(小児の場合)
- 予約方法: 当院WEB予約ページ、または受付窓口・お電話にて承ります。
この記事の監修者


滋賀医科大学にて長年、循環器内科の診療・研究・教育に携わり、2023年12月に当院を開院しました。専門性の高い診療とチーム医療を提供しています。
略歴
資格
・医学博士
・日本内科学会 総合内科専門医・指導医
・日本循環器学会 循環器専門医
・日本心臓リハビリテーション学会 心臓リハビリテーション指導士
・日本心不全学会 心不全緩和ケアコースHEPT指導医講習会受講済